Chris「May J.さん、圧倒的なパフォーマンス、ありがとうございました。LIVE ecoMOTIONはチャリティーライブとして歩んできたイベントなんですが、WWＦの活動に共感していただける方はぜひライブ終了後にも会場のWWＦブースでの募金に、どうぞご協力ください。そしてもう一つ、横浜ゴムが熱意を持って取り組んでいるプロジェクトをご紹介しましょう。2011年3月11日、東日本大震災による津波で太平洋沿岸部が壊滅的な被害を受けました。そして約1年後の2012年4月30日、甚大な被害をこうむった町の一つ、大槌町で横浜ゴム主催による平成の杜植樹会が行われました。半数以上の大槌町の住民を含む543人が参加し3391本が植樹されました。YOKOHAMA千年の杜は、100周年を迎える2017年までに国内外の生産拠点に約50万本の苗木を植えるプロジェクトです。2007年より始まった植樹は2014年8月までに34万3千本の植樹を完了。目標の69％を達成しました。このプロジェクトの特徴は、横浜国立大学の名誉教授宮脇昭氏の指導の下、通常、100年掛かるとされる森の再生が10年から20年という短期間で可能となり、さらに根が深く張る常緑樹が植樹されるため、倒れにくく、台風や津波などに強い環境保護防災林ができます。大槌町では、2017年までの6期分で300ｍの長さとなる予定です」

Chris「みなさんの笑顔が見えます。さあ、いよいよ最後のパフォーマンスとなりました。皆さん、盛り上がっていますか？」拍手で会場が応える。Yeah！「これまで数々の名曲を世の中に送り出してきた、日本を代表するユニット、スキマスイッチ！」シンバルが素早くクイックビートを刻む。会場全体が手拍子に波打つ。白いライトが走ってステージを照らし出した。'ユリーカ'。
♪交差点あふれる人の波　絶え間なくすれ違う影法師　自分の輪郭がどんなか　見えない♪

アイスブルーのライトがホールを暖める！いきなり総立ちだ！ボーカルの大橋卓弥は黒のＴシャツの上に、赤黒のストライプのシャツを荒く羽織って登場。ピアノの常田真太郎はトレードマークのハットにベージュのスーツ姿。ドラムのビートに乗って手拍子が走る。「ありがとう！」会場から沸き上がる拍手が渦巻く。ピアノがシルエットに浮かび上がってつま弾かれる。ゆったりとボーカルが滑り出す。'奏（かなで）'。ゆっくりとステージが青く染まる。リズムが降って盛り上げてくる。ライトが一つ一つ重なりながら音が厚くなってきた。歌い上げると白い明かりがホールに溢れた。沸き上がる拍手。

大橋「どうもスキマスイッチです。なんか久々にホールでやった感じ」
常田「そうねえ、ホールってイイねえ」
大橋「こういう対バンでやるっていうのも少ないので楽しいですね」
常田「なんかすごく近い感じがして」拍手が温かく応えた。
大橋「近いんだけど、独特の緊張感があるね。次は11月19日にリリースの曲、それでは新曲をお届けしたいと思います。横浜ゴムのスタッドレスタイヤice GUARD5」のCMに使っていただきました」。
'パラボラヴァ'ドラムがいきなりビートを叩き出す。すぐに会場が手拍子で乗った。
♪精一杯両手を横に広げ　パラボラのようにして君を受け止めたい♪
ピアノが弾む。ドラムが追いかけキックしてくる。テンポが走りながらカラカラと音が拡がりながら、ギターが歌う。「どうもありがとう！」シンバルが再び弾ける。'Ah　Yeah！！'「よし盛り上がっていきますよー！　行くぞー！」会場が揺れる。手拍子で揺れる。ピアノが踊りギターが歌いあげる。

「Thanｋ　yoｕ！」バスドラムが底の方からビートで突き上げてくる。「どうもありがとう！」ビートは止まらない。「いいねえ」手拍子も止まらない。Yeah！　会場にマイクを向けるとオーディエンスが応える。「じゃあ今度はさあ、YEAH−！3、はい！」YEAH―！会場も負けずと応える。応酬は徐々に複雑になっていくYEAH。メロディーを付けたYeah，テンポを変えたYe―ah−と多彩にオーディエンスに要求する。Ye―ah−！「3階、Yeah！」Yeah！「2階、Yeah！」Yeah！「おお、うまい、うまい！」Ｙ―ea〜ｈ！Ｙ―ea〜ｈ！会場から笑いまで起こる。「これいけるよ」バスドラムが踏まれ続けビートは鳴りやまない。「元気、残ってますか！」Yeah！会場が答える。「ありがとう！」ステージ上のバルーンが真っ赤に染まる。グルグルとライトが回りステージが弾けた。'全力少年'
♪躓いて　転んでいたら置いていかれたんだ　泥水の中を今日もよろめきながら進む　セカイを開くのは僕だ　視界はもう澄みきっている♪

ギターが叫ぶ。大橋が手を振り上げ大きく振った。会場全体が応える。「どうもありがとう！」拍手が鳴りやまない！会場が揺れる、揺れる。LIVE ecoMOTION 2014のパフォーマンスはすべて終わった。ホールに熱気がこもったまま、幕を閉じた。巨大な木製の帆船はゆっくりと港にイカリを下ろし、ステージに闇が戻る。