使用済みタイヤをリサイクルした道路で騒音を10分の1に低減。新しい舗装技術「多機能型弾性舗装」って?

神奈川県座間市役所前、市道17号線にある約30メートルの道路。
一見普通の道ですが、実は使用済みタイヤのゴムを使って、
新しい技術でテスト施工されたものなんです。
しかもこの道路、ただ騒音を抑えるだけじゃないとのこと。
いったいどんなものなのか、開発担当者にお話を聞きました。

「トラック・バスのタイヤのゴムは、道路にちょうどいい品質なんですよ」

――――― こんにちは。さっそくですが、まずは「道路舗装」について基本的なことからお聞きしたいと思います。そもそも道路ってみんな同じじゃないんですか。そんなに違いがあるんですか?
(Y)道路の舗装にも、いろんな種類があるんですよ。みなさんがよく見る黒っぽい道路は「密粒度アスファルト舗装」といいます。他にも、たとえば水はけのいい「排水性舗装」というのもあります。これは雨の日のスリップや水はねが抑えられるし、騒音を抑える効果もあるので、高速道路などで多く施工されているんです。
――――― 高速道路ですか。確かに一般の道路とは舗装が違いますね。では、今回テスト施工されたという「多機能型弾性舗装」って、どんなものですか?
(Y)この新しい舗装は、主にトラックやバスの使用済みのタイヤを細かく砕いたゴムのチップと、滑り止め用の骨材を樹脂で固めてつくったものです。もともとゴムを道路に使うことは、国とゴムの業界全体で8年前から研究されていたんです。この道路舗装は、その成果をもとに開発したんですよ。

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