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地球全体について、織田さんはどんなことを感じていますか?
僕らは日本人で、すごく恵まれた時代の日本に育っちゃったんで、マイカーとか、そういうものが手に入りやすいけど、そんな国って多くはないじゃないですか。これから世界の国がもっと豊かになると、とてつもないことが起こるなって思う。破壊される。やっぱり急務だと思っているんです。この勢いで壊しちゃったものってなかなか戻すことは難しいんで。映画の撮影で京都とか行って、ここをお借りしますってとき、そこに400年前からある木とかがウワァーって生えていると、「こりゃあ参りました」って頭が下がっちゃうんですよね。大事に使わせていただきますって思っちゃう。切るのは簡単だけど400年って僕ら生きてないし、今、もし木を植えたって、この立派さを見るのって400年後ってことですよね。そういったものは大事にしていきたいし…。それが国の成熟度かなあって思う。日本ってすごいなって思うんだけど、今までちょっとお座なりにしてきた所もある。みんなが冷蔵庫、洗濯機とか、全部あって当たり前になって、そんなの誰も意識しなくなった。次に何を大事にするかって言ったら、やっぱりそういうものに目が行くっていうのは、順番なんだろうな。
織田さん自身の『ちょいエコ』ってありますか?
まず、自然の中に遊びに行っているときとか、ゴミ出さないようにしようって。それと、エコなのか生活なのか分かんないけど服とか気に入っていると長く着る。この(いま履いている)Gパンも長いですけど、穴空くまで履きます。Tシャツなんかも、ちょうどヨレヨレになった頃が着心地も良いんです。ベルトの辺り、穴空いたりするんですけど。穴空いた後、ウェス代わりに使います。靴磨きに使おうとか、使ってから捨てる。おばあちゃんとかが言っていた「もったいない」っていうのと似てると思うんです。いくら国が裕福になろうがなんだろうが、無駄にするなっていうか、ちゃんと最後まで命を全うさせてやれって、昔からあるような気がするんですよね。言葉は変化してきているとは思うんですけど。
取材後記:仕事や趣味を通じて、自らさまざまなご経験をされてきた織田さん。その豊富な経験からなのか、身近なことと環境問題を同じ目線で見つめることができる、そんな自然体の心を感じました。(取材 山田蕉寛)
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